建築内装のスタンダードである石膏ボードは、今転換期を迎えています。
解体が増える中で廃石膏ボードの排出量が増加し、処分場の残余容量にも制約が生じてきます。
こうした「出口」リスクにどう備えるか。
全3回で、廃石膏ボードの循環(サーキュラーエコノミー)を、課題・技術・製品実装の流れで紹介します。
ボードtoボードを実現する革新技術
■ 10%の壁:リサイクルを阻んでいた「結晶のサイズ」
廃石膏ボードを粉砕・分離して得られる石膏粉は、再び石膏ボードの原料として活用できます。しかし、これまでは原料全体に対して10%程度しか混合することができませんでした。
その理由は、一度製品になった石膏は、「結晶」が極めて小さくなってしまうためです。結晶が小さい原料を多く使うと、製造時の性能低下や成型の難しさが生じ、高い混合率は難しいとされていました。

■ 従来課題への新たな解決策「廃石膏連続結晶大型化」
リサイクル率を高めるためには、結晶構造そのものを根本から改善する必要がありました。この課題を解決したのがトクヤマ・チヨダジプサム※独自の「廃石膏連続結晶大型化」技術です。
一度小さくなった石膏の結晶を、バージン材と同等のサイズにまで結晶を大型化させることで、原料としての品質を向上させました。
※株式会社トクヤマとチヨダウーテ株式会社共同で設立した株式会社トクヤマ・チヨダジプサムでは、廃石膏ボ ードの収集から二水石膏の製造・販売、廃石膏ボードリサイクル事業の運営を行っています。
■ 最大100%配合が可能な条件を確立
「廃石膏連続結晶大型化」技術により、これまでの「混合率の制限」を意識する必要がなくなり、廃石膏ボードを100%石膏ボード原料に戻す「ボードtoボード(水平リサイクル)」が可能となりました。
次回予告
ついに実現した、100%廃石膏原料の石膏ボード。その圧倒的な環境価値と、製品としての実力に迫ります。
なぜ、今「廃石膏ボードの循環」が必要なのか
石膏ボードを「消費される建材」から「循環する資産」へ
現在、逼迫する処分場に頼り切ることが課題となる中、私たちは石膏ボードを単なる「廃棄物」として終わらせるのではなく、再び価値ある資源へ転換する取り組みを進めています。
確実な資源循環ルートの確保は、将来的なコスト変動を緩和し、事業継続性の向上に寄与しうる経営施策です。
循環の透明性が、企業の評価を左右する時代へ
今、建築業界全体では「資源をどう循環させたか」の透明性が、施主や社会から求められています。
この資源循環(サーキュラーエコノミー)の仕組みをいち早く整える事は、協業他社との差別化につながり、結果として企業価値の向上にも寄与する可能性があります。
私たちは、使い終えた後の「循環ルート」の選択肢を提示し、皆様が抱える将来への不安の軽減と持続可能な現場づくりを支援します。
当社では、廃石膏ボードを次世代の建材資源として循環させるため「ボードtoボード(水平リサイクル)」を実装し、解体現場から再び建築現場へ戻す循環の仕組みを構築しています。
こんなお悩みはありませんか?
・環境配慮型の取り組みを求められているが、具体策がない。
・分別や再資源化ルートの構築方法が分からない。
・廃棄物の「行き先」を説明できる体制を整えたい
・再生材料比率の高い建材を探している
・環境配慮型建築の提案材料を増やしたい
個別相談承ります。
・再資源化ルートの構築
・分別方法の整理
・サーキュラーせっこうボードの採用検討
・環境配慮型建材のご提案
現場条件に応じてご相談いただけます。
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